2016年5月15日日曜日

5.15 平成28年度定期総会 相澤会長挨拶

松本日中友好協会 創立35周年定期総会 会長挨拶
   松本日中友好協会 会長  相澤孝夫


 本年は松本日中友好協会設立35周年にあたる記念すべき年であります。松本日中友好協会を設立し、幾多の困難を乗り越えて協会を発展存続させて下さった先達の皆さんに心より敬意と感謝を捧げたいと思います。
経済大国2位の中国と3位の日本は隣国同士であり、地理的関係の面からも、経済的な結びつきは極めて強く、文化交流や人的交流も強まることはあっても決して弱まることはないと確信しております。
しかし、日本と中国との国交が正常化されて以降推進されてきた日中の友好は、両国が政治的に難しい状況に陥ってからは、深化しているとは言えません。国同士の関係が困難な時だからこそ日中友好協会のような民間や地方自治体が頑張り友好の絆を更に強固にすべきであると考えますが、友好を深化させることができなかったと私には思えてなりません。そこにはできなかった政治以外の要因があったのではと私は考えています。要因の1つ目は、中国の急速な経済の発展に伴い中国の個人所得が急速に伸び物資が豊かになったとともに戦後世代が社会の牽引役となり、中国社会は急激な変化を遂げました。また同時に、急速に中国の国際化が進展し、国際社会を牽引する役割を中国が担うようになってきたことなどから、中国社会は急速な進化を遂げました。一方、日本においては、経済が円熟して大きな成長が見込めなくなった上に急速な「少子高齢人口減少社会」を迎え、日本の社会も社会の有り様も大きく変わりました。日中両国のこのような急激な社会変化により、従来通りのやり方による友好交流を継続することは大変難しくなったと思います。2つ目は、日本の人口構造の変化に伴い、日中友好協会の会員の高齢化と会員数の減少が起こり、協会としての総体エネルギーが低下し、日中両国の社会の急激な変化に対応できなかったために、現状を維持する事だけが優先され、未来に向けて友好を深化させるためのビジョンが描けず、魅力的で躍動的な実践活動が滞ってしまったことがあると思います。このために、会員の協会へのコミットメントが希薄になってしまい、活力が低下したことがあると思います。3つ目は、庶務業務を担い、円滑で時を得た情報の提供や会の様々な業務の調整や統括機能を果たすべき事務局機能が不十分なために、協会全体としてのパフォーマンスが発揮できていないことがあると思います。
会長相澤孝夫・理事長西田節夫の両輪体制(平成22101日より)となってから松本日中友好協会は本年で7年目を迎えますが、新たな日中友好の在り方を目指しての活動を行うための基礎がようやく固まり、本年から漸く未来に向けた新たな友好のあり方を検討することができるだろうと思っています。
この7年間で松本日中友好協会の会員は一時期68名に減少してから122名に増えていますが、特筆すべきは40歳以下の青年会員が12名となり、今回の役員選出(案)が承認されれば、青年会員の内6名の方が理事として松本日中友好協会を支えてくださることになります。松本日中友好協会は今後も青年会員を増やしたいと思っています。青年会員の皆さんには日本と似ていないようで似ている、似ているようで似ていない中国の人々の考え方や行動規範を十分理解した上で、想像以上のスピードで進行する社会変化も踏まえた日中友好の深化を、将来も見据えながら進めていただきたいと思っています。
しばらく空席になっておりました事務局長席には本年度からは人を配置することができ、臨時の事務員との複数人体制を敷くことができ、事務局機能が強化できました。様々な事業をこれまでよりは円滑に展開する事が可能となると思いますので、会員の皆様のより一層のご協力をよろしくお願いいたします。
ここ信州松本から最も近い中国である駐日大使館との交流は中国を理解する大切な方法の一つとして松本日中友好協会は最も力を注いできました。特に、2012年日中国交化正常化40周年記念に中国駐日大使館の大使公邸前庭園の一角に記念植樹させていただいた「枝垂れ桜」の観桜会は程永華特命全権大使を初めとする駐日大使館の皆様のご協力とご支援を得て毎年開催され、松本日中友好協会会員と中国駐日大使館の皆様との交流は年々深化していると感じています。これからも毎年桜の咲く時期に観桜会を行い、この交流を大切にして育てていきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
又、大使館員の皆様にも日本の原風景や日本古来の慣習や文化を残しながら近代都市化してきた信州松本を通して日本を知っていただくために、松本日中友好協会総会など等の機会ある毎に来松頂くようにお願いして参りました。程永華駐日大使・汪婉友好交流部参事官のご配慮とお力添えにより駐日大使館員の外交官の皆様方の来松と講演の機会を創っていただいております。講演会は、松本日中友好協会の会員のみなさまが、中国の人々の考え方や思い等々を知る貴重な機会となっており、程永華駐日大使・汪婉友好交流部参事官には心より感謝と御礼を申し上げます。今後も機会ある毎に講演を企画したいと思いますので会員の皆様のご支援とご協力をお願いいたします。
本日も松本日中友好協会創立35周年の記念すべき総会にふさわしい「中日関係の明るい未来を創るために何が求められるか」という演題で中国駐日本国大使館の政治部公使・参事官でいらっしゃる薛剣先生にお話しいただける事になっており、大変楽しみにしているところであります。
中日友好協会の唐家璇会長は来年の中日国交正常化45周年をもって新たな中日友好を築くための転換の年(日中友好再構築年)にしたいとの思いを強く持たれ、長野県、更に松本市の訪問を希望されていると伺っております。来松の実現を心より期待申し上げると共に熱烈歓迎の準備しお待ちしたいと思っております。昨年12月に北京市にある釣魚台迎賓館で懇談した際に唐家璇会長は「これからは、中日のことを本当に理解した若い人・若い政治家を育てなければなりませんね」と私に直接おっしゃり協力を要望されました。日中の友好のために奔走して道を切り開いてくださった先達の思いや成果を活かすためにも、若い人を中心に置いて、従来の延長線上ではなく、新たな未来を指向した友好のあり方や仕組みを構築することがこれからは必至であると私は考えています。
基礎固めを終えた松本日中友好協会は明るい未来に向かっての新たな船出をこの総会から始めようと考えていますので、会員の皆様の物心両面のご尽力ご支援を心からお願いいたします。

 平成28年度松本日中友好協会定期総会相澤孝夫会長挨拶
 平成28515日(日曜日)13001400
 松本市ホテルブエナビスタ2F メディアーノで総会冒頭挨拶
 
                         以上

(中文译文)
松本日中友好协会 成立35周年定期年会 会长致辞
        松本日中友好协会 会长 相泽孝夫
    今年,松本日中友好协会迎来了35周年这个值得纪念的一年。我们的前辈们经过了重重艰辛克服了种种困难建立了这个松本日中友好协会并使其生气勃勃地发展和延续下来,在此向各位前辈们表示由衷的敬意和感谢! 
  世界经济第二大国的中国和第三大国的日本是比邻之国,从地理位置上来看经济领域有着密不可分的关系,而且文化领域和人员之间的交流也随着各自的发展而加强,坚信今后这样紧密牢固的关系也绝对不会有所松懈。
  然而,日本与中国恢复了邦交正常化以来,两国之间的友好交流在推进过程中陷入了政治上的困难局面,无法予以进一步的深化。但我认为,正是因为在这个关系困难的时期,象我们日中友好协会这样的民间和地方组织就应该更加努力地巩固和加强两国的友好纽带,遗憾的是实际上却没有得到进一步的深化。那么,真的知识政治上的原因阻挡了相互交流的深化吗?我认为还有其他的因素,其一:随着中国经济的快速发展,中国人民的个人收入急剧上升,物资日趋丰富,同时解放后成长的新一代人成为了中国社会发展的领头人,中国社会取得了天翻地覆的变化;又同时,中国的国际化发展也十分迅速,在国际社会中起到了积极的引领作用。相反,日本的经济发展已处于成熟期,高度成长的空间已经很少,同时有快速地进入了“少子老年人口减少社会”,日本社会本身的构造也有了很大的变化。所以,日中两国的大幅度社会变化导致了以往的友好交流方式已经很难持续下去。其二:随着日本人口构造的变化,日中友好协会会员的老龄化以及会员人数的日趋减少,使整个协会的人员能量降低,很难对应两国社会的急剧变化,所以很多事情只能先维持现状,思维方式没有建立在面向未来深化友好的愿景上,活动内容也缺少了吸引力和活力,逐渐地会员对协会的兴趣和信心也越来越小。其三:由于协会的事务办公室没有起到很好的协调和掌管作用,使得很多信息的发布和工作的开展没有做到及时顺畅,协会整体的表现作用没有得到充分的发挥。
  松本日中友好协会,由我会长相泽孝夫和理事长西田节夫形成的“二人转”体制(自2010年10月1日起)到今年已经是第七年了,我们想要构建的日中友好新体制也终于有了眉目,奠定了一定的基础,从今年开始将在这个基础上逐步搭建一个面向未来的友好交流新体制。
  松本日中友好协会的会员人数曾经一度减少到68人,这七年来增加到了122人,尤其要指出的是40岁以下的青年会员已有12人,今天的年会中将提出新的委员会成员编制方案,如果被通过的话,就会有6名青年会员将作为理事成为协会的核心人员,协助松本日中友好协会的发展。今后,松本日中友好协会将继续努力增加青年会员,希望青年会员们在对于“看似相同其实不同,看似不同其实相通”的中国人民的思维方式和行为规范给予充分的理解,随着日新月异超速变化的社会环境,展望未来,积极推进和深化日中友好关系。
  空缺了一段时间的事务局长一职也从本年度开始配置了合适的人员,和几名临时事务员一起强化事务办公室的功能。很多工作的开展将比以前更加顺畅,希望会员们给予更多的支持和协助。
  距离我们信州松本最近的“中国”就是驻日中国大使馆,松本日中友好协会始终把与中国大使馆的交流作为理解中国的重要方法之一。特别是在2012年,为了纪念两国邦交正常化40周年,松本日中友好协会有幸得到驻日中国大使馆的允许在使馆庭院内种植了纪念树----“垂枝樱花树”,从此在以程永华特命全权大使为首的各位大使馆官员们的协助和支持下每年都接待我协会会员前往大使馆举办赏樱会,使松本日中友好協会会员与大使馆官员们有了近距离交流的机会,友情年年深化。今后每年樱花盛开的季节,我们将持续举办这样的赏樱会,精心培育如此美好的交流机会。
  同时,也为了让大使馆的官员们能够来到我们信州松本,通过观赏自然风景、感受传统文化习惯和现代都市景观并存的城市风貌,更多地了解日本,我们每年借召开年会之际向大使馆发出邀请,在程永华大使和汪婉友好交流部参赞的精心安排下,驻日大使馆的外交官们有机会前来松本参会演讲。对于松本日中友好协会会员来说每一次演讲内容都是了解中国人民的和国家现状的好机会,再次向程永华大使和汪婉参赞表示衷心的感谢!今后还会继续邀请大使馆的官员们来松本进行演讲,同时也希望得到各位会员们的支持和帮助。
  今天,中国大使馆政治部的薛剑公使参赞将针对松本日中友好协会成立35周年进行非常有纪念意义的演讲,题目是「为了创建中日关系的美好未来 我们应该做些什么」,我非常期待聆听薛参赞的演讲。
  中日友好协会的唐家璇会长明确地把明年----中日两国邦交正常化45周年,看作是构筑中日友好关系转换点的一年(日中友好再构筑年)。听说唐会长希望明年能够访问长野县,尤其是松本市,真心期待唐会长能够实现他的愿望,同时我们将尽力作好一切准备表示热烈的欢迎。去年12月在北京的钓鱼台国宾馆与唐会长会谈时,唐会长曾对我说:“今后一定要着重培养真正理解中日两国的年青人,年轻的政治家。”并希望我给予支持。为日中友好而长年奔波并开拓了友谊之路的前辈们,为了他们的理想和努力能够不断的开花结果,今后的友好交流应该以下一代的年青人为中心,不是单单地延续传统,而是要以展望未来为基准建立新的友好交流体制,这也是我们的必经之路。
  已经打好基础的松本日中友好协会将以今天的年会作为新的起点,面向美好光明的未来而起锚出航,衷心希望会员们在身心两方面都给予充分的帮助和支持。谢谢!
 2016年度松本日中友好协会定期年会 相泽孝夫会长致辞
 2016年5月15日(星期天)13:00~14:00
 松本市HOTEL BUENA VISTA  2 年会开幕致辞 
  翻译:二华院 好惠 (赵 好好)